この記事は「Call for Code finalist: Mobile hotspot and dashboard helps communities after disasters(2018年9月25日公開)」の翻訳です。

昨年メキシコ・シティーでマグニチュード 7.1 の地震が発生したとき、Subalekha Udayasakar はインターネットへの接続を失うと、いかに無力であるかを実感し、その混沌を目の当たりにしました。

「大勢の人々がインターネットに接続できなかったため、救助の手を差し伸べることができなかったのです」と、彼女は言います。「それに、被害に遭った人たちが実際にどのような状況に置かれているかについても、まったく見当がつきませんでした」。

この体験を機に、Subalekha と彼女のチームメイト (Jonah Model、Katie Mathews、Gandharv Patil、Matthew Malin) は災害への対応と復旧の最中に市民と救助隊がオンラインでつながり続ける方法を生み出しました。

ハードウェアとソフトウェアで編成された、この Project Lantern というソリューションは、2018 Call for Code Global Challenge で最優秀作品に選ばれました。Project Lantern が依存するのは、低価格のハードウェアとソーシャル・データ、そして入手した情報と状況の変化を反映したリアルタイムのデータです。

災害復旧時にオフラインになったワイヤレス・ネットワークで、鍵ほどの大きさの Lantern というデバイスがポップアップ通信ハブの役割を果たします。この Lantern デバイスでは、カスタマイズ可能な Web アプリを使用してニュースを受信し、救助とボランティアを要請するとともに、地図ツールによってユーザーを避難所と飲料水や燃料を入手できる場所まで誘導します。このように、Lantern は極めて急を要する状況でコミュニティーの秩序を維持するよう設計されています。

Call for Code チャレンジに向けて、チームは IBM Watson を利用してオフラインで収集されたデータを解釈し、その結果を救助隊用のダッシュボードとして提示することにしました。現地のボランティア、危険にさらされている人々、訓練された難民救済ワーカーの間のコラボレーションは、IRIS (Intelligent Routing and Insights の略語) によって支援します。

「IRIS の役目は、災害時のあらゆるデータに加え、IBM Watson の機械学習機能、The Weather Channel からのデータ、そして公開されているその他すべての API を利用して、難民救済ワーカーたちがその特定の状況で取るべき行動を理解するために利用できる、対話型インターフェースを提供することです。このインターフェースは、基本的には難民救済ワーカー向けのチャットボットと言えます」。Subalekha はこのように言っています。

このチャットボットを内部で支えているのは、IBM Watson Studio を利用した機械学習です。被災地での最適な物資の分配を予測するという問題に取り組むために、Weather Company API のデータを取り込み、Cloudant データベースでデータを管理します。チャットボットには、IBM Watson AI Assistant が採用されています。

IRIS ダッシュボードでは、長距離ネットワークを通じて被災地、移動経路、優先順位を示すリアルタイムの地図が表示されます。そこからパターンを見つけ出し、物資の分配先、そして支援を最も必要としている人々に対応する方法について日次ベースの決定事項を通知するには、チャットボットを利用します。

チームが組み立てているユーザー・エクスペリエンスには正式なトレーニングは必要ないため、ボトムアップ (またはトップダウン) の復旧活動を組織することができます。また、チームはこのソリューションの即効性、実用性、信頼性を確実にするために、熟練した災害対応の専門家たち (そのうちの 1 人はチーム・メンバーです) と協力しています。

「Call for Code のようなコミュニティーへの参加は、私たちにとって実に刺激的なことです。コミュニティーに参加している他のメンバーはすべて、私たちと同じく人類の進歩、そして人間を支援することになるテクノロジーの構築に興味を持っているわけですから」。Subalekha はこのように続けました。「お互いから学べることがあれば私たちもコミュニティーのメンバーとしてそのプロセスをサポートしたいと思います」。

学ぶために

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