この記事は「Call for Code Blog – Meet the Mother of Drones: An interview with Karen Risa Robbins(2019å¹´6月3日公開)」の翻訳です。

2 人の女性はドローン・テクノロジーに対する認識をどのようにして塗り替えたのか

商業上でもプライベートでもドローンの人気が高まっている中、先日、ドローンの母と呼ばれる Karen Risa Robbins 氏にインタビューしました。Robbins 氏との対談で、彼女のドローンのキャリアと、まだ初期段階のドローンに協力して取り組んだもう 1 人の女性について話を聞くことができました。

ドローンの大まかな歴史と、その需要の火付け役となった 2 人の女性

多くの人々にとって意外なことに、国防総省 (DoD) は 90 年代初めにテストとして 1 機のドローンを飛ばした後、国防総省の部門にロボット飛行機は必要ないという結論を出し、作製中だった 3 機のドローンを NASA に譲り渡しました。つまり、基本的に破棄された所有物となったのです。NASA ではそれまでドローンを扱った経験がありませんでしたが、この未完成の飛行機のアイデアは、地球上層大気のオゾンホールの検出に利用できるかもしれないと考えました。ただし、それにはドローンが飛行に耐えられることが前提となります。

当時は、政府はおろか、ロボット飛行機について十分に理解していると認知されている企業は 1 社もありませんでした。そのような状況の中、NASA は飛行に耐え得るドローンに作り上げるというタスクを達成するためには、集団思考が必然的な手段であると判断しました。グループによるドローンの取り組みを仲介するために、NASA は若い弁護士を招致しました。それが、AmTech Center for Collaboration の共同設立者である Karen Risa Robbins 氏です。彼女は正しい形でチームが結成されれば創造性が促進されると確信し、1 つの組織を立ち上げました。この組織の主な使命は、官民両部門を導いて、どちらか一方だけでは達成できない目標を協力関係によって達成することです。飛行対応のドローン・テクノロジーという NASA の目標に向けて、Robbins 氏はこの組織を通じ、さまざまなドローン製作会社の間で技術提携を進めるとともに、環境保護に関する使用ケースのデモンストレーションを行いました。

Karen Risa Robbins 氏

当初は連携を拒んだドローン製作会社でしたが、Robbins 氏ともう 1 人のドローンの母である Jenny Baer-Riedhart 氏は団結して前進するようチームを説得することに成功しました。Baer-Riedhart 氏のリーダーシップの下、太陽電池式の Pathfinder は高度世界記録を達しました (その後、2001 年には Helios がこの記録を破ります)。Pathfinder のお膳立てにより、飛行する携帯電話基地局として最近開発された Hawk30 という新しいドローンは現在 65,000 フィート上空を周回しています。Baer-Riedhart 氏の技術面での指揮と Robbins 氏のパートナーシップ策略の成果として、Predator ドローンの実現技術をはじめ、他にも重要な成功がいくつも積み重ねられていきました。

ドローンと女性

Jenny Baer-Riedhart 氏の同僚たちは、このプロジェクトが若い女性のエンジニアである彼女に任されたのは、ドローンは重大な結果をもたらすとはみなされておらず、プロジェクトに対する期待値が低かったためだと思っていました。同僚たちの予想を裏切り、このドローンの母は、ドローンとアプリケーションを現在のようにテクノロジーの最前線に押し出して成功を収めました。それだけではありません。テクノロジー分野で自身の潜在能力を発揮するよう女性たちを力づけたという意味でも成功を収めました。

自然災害のシナリオで使用されている興味深いドローンの事例

Karen Risa Robbins 氏に、自然災害のシナリオで実際に使用されているドローンの事例と、考えられる使用ケースについて尋ねたところ、次のような災害時におけるドローンの使用例を挙げてくれました。

  • 過酷な気象条件 (視界不良、高温、暴風など) によって視界が利かない状況でのクローズアップ目視検査
  • 洪水による被害の評価と将来のリスク・シナリオの予測
  • 煙の壁を透視するための赤外線センサー
  • 捜索支援と救出作業
  • 3D 画像マッピング
  • 診療所や野戦病院への血液、薬剤、医療用品の運搬
  • 激甚災害地区への食糧、水、物資の配送
  • 災害後のシナリオでの悪行の防止を目的とした現場作業のモニタリング。
  • 携帯電話基地局が機能しなくなった場合、空中の中継塔のように機能する緊急時通信ハブ

ドローンのデータ・セキュリティーとプライバシー

Robbins 氏は、共有されるデータの量が増えつつある中、業界はその責務としてデータの保護とセキュリティーを自動化する技術的ソリューションを作成しなければならないと提言しています。これは特にクラウドや個人の PII に関して言えることであり、データ・セキュリティーをポリシーだけで管理するのでは、もはや十分ではありません。世の中がデータによって駆動される傾向がますます強くなっていることから、将来の鍵はデータとイノベーションが握っていると言えます。

Call for Code

以上の見識を聞いた私は、過小評価されている他のテクノロジストたちにドローンの母たちとの対談を伝えて、テクノロジーへの情熱を、人生を一変させるソリューションに結び付ける動機付けにできないかと考えました。IBM での私の職務は、技術的なイノベーションによって自然災害のシナリオに備えて準備し、災害に対応することを目的とした Call for Code というプログラムに深く関わっています。
カリフォルニア州フレモントでじかに Call for Code ハッカソンを経験した後、私は開発者たち、特に女性の開発者たちが、ドローン・テクノロジーを使用して作成できるソリューションを考案できるよう支援することを思い立ちました。このブログ記事で、ドローンによって実現可能なこと、そしてドローンの興味深いバックグラウンドを説明したのは、参加者が自分のアイデアにドローンを統合することを期待してのことですが、ドローンを使用する場合、データの安全性とセキュリティーも確保しなければなりません。例えば、ドローンを使用して画像をキャプチャーするとしたら、通行人のアイデンティティーを公にしないようにするには、どのような方法がありますか?自然災害のような機能不全時になりすまし犯罪を防止する方法、あるいは適切なセキュリティー対策を犠牲にすることなく、ドローンでキャプチャーしたデータを効率的にクラウドにアップロードするにはどうすれば良いでしょうか?そうしたアイデアも期待しています。

IBM Cloud Hyper Protect Services

ハッカソンを機に、クラウドの役割についても考えさせられました。開発者コミュニティーですぐに利用できるクラウドについてです。そこで思い付くのは、データをこまごまと暗号化するのではなく、基本的にデータをすべて暗号化し、ポリシーだけを使用するのではなく基礎となるテクノロジーを使用して可能な限り高度な暗号化を組み込んだ製品です。
高度にセキュアなドローン・ソシューションを作成して実装するには、IBM Cloud Hyper Protect Services を利用してデータのセキュリティーを確保できます。このサービスでは、皆さんのような開発者やデータ・サイエンティストが IBM LinuxONE をベースに作成された一連のクラウド・サービスを利用してクラウド・アプリケーションを構築できるようになっています。

IBM Cloud Hyper Protect Services が機密データを保護する仕組みについてご覧ください。

Drone Drop

実験のために使用できるドローンが手元にないとしても、ご心配無用です!IBM Developer の Drone Drop が今年も開催されます。DJI Tello ドローンを獲得するチャンスにまだ応募していない場合は、この懸賞付きゲームに登録してください。時間はまだあります (締め切りは 6 月 16 日です)。プログラミングについてもお手伝いします (必ず FAA にドローンを登録してください。現在、これが必須事項となっています)。

Call for Code Global Challenge への応募はまだ受け付け中ですので、イノベーションの挑戦を受けて立ってください。この挑戦はまた、データ・セキュリティーと保護という重要なトピックについて考えるきっかけにもなります。

リソース

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