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IBM Edge Application Manager を駆動する中核的テクノロジーである Open Horizon ソフトウェア・プロジェクトが LF Edge と合併しました。この合併による今後のエッジ・コンピューティングの動向にご注目ください。


IBM Edge Application Manager を駆動する中核的テクノロジーである Open Horizon ソフトウェア・プロジェクトが LF Edge と合併しました。LF Edge は Linux Foundation の一部として、Linux Foundation のエッジ・コンピューティング関連オープンソース・プロジェクトのすべてをホストしています。

エッジ・コンピューティングでは、人やモノによってデータが作成される場所の近くでデータを処理し、保管することができます。Open Horizon は、適切なアプリケーションと機械学習を適切なコンピューティング・デバイス上に配置するというジョブを単純化し、それらのアプリケーションを常に実行して更新し続けます。現在、エッジで処理されているエンタープライズ・データの割合は 10% ですが、2022 年までにこの割合は 50% に増加すると見込まれています。そうなれば、Open Horizon はエッジ・コンピューティング時代にデータがどのように処理されるかにおいて、極めて重要な役割を果たすようになるでしょう。

エッジ・コンピューティング分野が著しい成長を見せ始める中、この重要なプロジェクトを Linux Foundation に寄贈することで、IBM は、エッジ・コンピューティングに関連する標準の信頼性、透明性、コラボレーションに対するコミットメントを強調しました。

これまでは IBM が単独で Open Horizon プロジェクトを開発してきましたが、Open Horizon のコア・コンポーネントをオープンソース化したことで、より幅広い多様なエコシステムでこのテクノロジーを拡張して、あらゆるソリューション・プロバイダーが基盤として採用できる、堅牢でセキュアな基盤にできるようになっています。IBM は LF Edge コミュニティーの創設メンバーとして、アクティブなコミュニティーを形成して成長させるには、オープンソースという形態が最も効果的であると考えたのです。

Open Horizon とは何か

Open Horizon をこれほどまでに飛躍的なプロジェクトにした理由の 1 つは、10,000 台を超えるエッジ・デバイスの自律的管理を同時に有効にできることにあります。これは、従来のソリューションで自律的管理を有効にできるエンドポイントの数の 20 倍です。

Open Horizon を使用すると、以下のことが可能になります。

  • 単一目的のデバイスに新しい機能を追加する
  • デバイスの既存の機能を拡張するために、デバイスで他のサービス (近くのサービスとクラウド・ベースのサービスの両方) を利用できるようにする
  • デバイス上のワークロード・ライフサイクルのハンズフリー管理を自動化する
  • ポリシーが一致し、使用条件がネゴシエートされたすべてのデバイスに自動的にアプリケーションをデプロイする (単一の管理者により最大 10,000 台のデバイスへの自動デプロイが可能)

Open Horizon をインストールして構成した後は、デバイスに物理的にアクセスしなくても、Open Horizon が実行する処理を管理できます。例えば、Raspberry Pi Zero W デバイス — チューインガムのパッケージほどの大きさ — を、1 日オフラインのホーム・アシスタントとして機能させた後、翌日は別のタスクを与え、家庭での電力使用量をモニタリングさせることができます。あるいは、スマート・カメラを通りに向けて歩行者の数をカウントさせた日の翌日に、新しいコードとモデルをデプロイして、通り過ぎる車のメーカーとモデルを識別させるといったことも可能です。

オープンソース・エッジ・テクノロジーの心躍る可能性

IBM は根本的に、多様な視点を生かして堅牢なソリューションを作成するためにも、より多くのグループが関与できるようにしてプロジェクトの成功に貢献してもらうためにも、オープンソース・コミュニティーの力を利用することに効果があると信じています。他の開発者や組織と協力し、それぞれのニーズと要件を IBM の商用エッジ・テクノロジーに取り込めば、万人にとって有用となるテクノロジーの改善につながります。IBM はエッジ戦略の成功には、オープン・アーキテクチャーが不可欠であると確信しています。オープンソースに基づくソリューションを作成すれば、クライアントがそれぞれに異なるプロバイダーのエッジ・デバイスを使用しても、シームレスなエッジ・エクスペリエンスを維持できます。

LF Edge と合併したことで、プロジェクト・チームはメンバー組織との関係を確立し、これらの組織のニーズを理解し、問題を解決するソリューションを協力して作成できるようになりました。この共有アプローチの副次効果として、IBM は他のプロジェクトや企業と協力して、共通のアプローチ、オープン・スタンダード、共通のインターフェースおよび API を作成できるようになっています。

LF Edge 内の他の組織およびプロジェクトとの関係構築による成果は、すでに Open Horizon で表れ始めています。このコラボレーション・アプローチの初期の例としては、EdgeX Foundry プロジェクトという、エッジ・ネイディブの IoT プラットフォーム兼データ・プレーンが挙げられます。EdgeX Foundry は LF Edge の 2 つの成熟した基本プロジェクトのうちの 1 つであり、多数の企業が参加する盛況なコミュニティーとエコシステムがあります。

昨年の夏、Open Horizon プロジェクトは EdgeX Foundry に働きかけ、このソフトウェアのデモンストレーションを行って、コラボレーションの可能性を探りました。11 月には、Edge Foundry の Technical Steering Committee (TSC) の投票により Open Horizon のインキュベーションが決定しました。これにより、Open Horizon チームはコードを中心としたコミュニティーを構築して、成果を上げるプロジェクトを運営する方法を学ぶことができたのです。

この取り組みの一環として、EdgeX Foundry は Systems Management Working Group のガイダンスに従って組織内で統合サブグループを編成しました。その目標は、Open Horizon を使用して EdgeX Foundry プラットフォームを動的に提供および管理できることを実証することです。Open Horizon の議長を務める私は、EdgeX の Technical Steering Committee (TSC) を代表するメンバーとして選ばれたので、TSC がどのように取り組んでいるかや、Open Horizon プロジェクトで採用できる可能性のあるベスト・プラクティスを観察することができましした。

Open Horizon プロジェクトが LF Edge のリーダーシップの下で成長するにつれ、このテクノロジーが成長する可能性も大きくなっていくことでしょう。エッジ・コンピューティングについての知識もプログラミング・スキルも限られている開発者が、どのようにオープンソース・エッジ・プロジェクトを利用して卓越したアプリケーションを構築し、デプロイするかを見るのが楽しみです。

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つの簡単な関与方法

Open Horizon に迅速に取り組むための方法を紹介します。

  1. 使ってみる!Open Horizon をインストールして、1 つか 2 つのサンプルで Open Horizon を使ってみてください。動画 (以下を参照) を見て、ドキュメント (近日公開!) を参照できます。 バグを見つけた場合はお知らせください。また、ドキュメントに対する改善案も歓迎します。
  2. コミュニティーに参加する。 作業グループのミーティング (近日中) に参加してください。ミーティングに参加すれば、このテクノロジーの開発者たちに会って、皆さんが付加価値を与えられる特定の分野があるかどうかを探ることができます。あらゆる才能の持ち主を歓迎します。このプロジェクトの並外れた成功を導くには、さまざまなスキル・セットが必要です。
  3. 修正できる問題を見つける。 anax リポジトリーにアクセスし、「good first issue」というラベルが付いた問題を見つけて、その問題を修正してプロジェクトに貢献する可能性を探ってください。
  4. ディスカッションに参加して、可能な場合は発言する。Slack チャネルで行われている活発なディスカッションでご意見をお聞かせください。

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