機械学習を金融リスク・マネジメントに適用する  

メインフレーム上で機械学習を使用して金融リスク・レベルを正確に評価する

Description

現在、機械学習があらゆるビジネス分野を変革しつつありますが、これには金融機関やその他の業界が一層厳しくなったコンプライアンス要件とリスク・マネジメントに取り組む方法の変革も含まれます。このコード・パターンでは、顧客の信用度を判断するための金融リスク・モデルを IBM z/OS® 上にデプロイする方法を説明します。API を使用して結果を表示する方法を学んでください。この方法を学ぶことで、データをビジネス・アプリケーションに取り込めるようになります。

Overview

金融機関は絶えず、各トランザクションのリスク・レベルを推測しなければなりません。金融機関がそのために使用しているのは、信用度採点です。2008 年から 2009 年にかけての金融リスクが発生するまでは、ほぼすべての大手銀行が統計理論に基づく信用度採点モデルを使っていました。けれども、主にリスクを過小評価したことが原因で引き起こされたこの金融リスクにより、採点モデルにおける精度向上の必要性が明らかになりました。数々の要件の増加と新しい高度なテクノロジーの開発が重なり合って、新しい時代が始まっています。それは、機械学習を使用した信用度採点です。

IBM Machine Learning for z/OS は、組織が迅速にデータを取り込んで変換することを可能にします。メインフレーム上で機械学習を使用することにより、組織は IBM Z 上の大規模な企業データ・セットを使用して、高品質の自己学習型動作モデルを作成、デプロイ、管理することができます。メインフレーム上でのリスク・アセスメントおよびマネジメントはセキュリティーを確保して、適所で、リアルタイムで行われるため、金融機関がより正確に信用度やその他のビジネス・ニーズを判断するのに役立ちます。

このコード・パターンでは、入力パラメーターに従って融資を承認または却下するために、大規模なバンキング・システム用に設計されてデプロイされた金融リスク・マネジメント・モデルを使用します。まず、金融リスク・マネジメント API を調べてテストしてから、Machine Learning for z/OS ベースの金融リスク・マネジメント・アプリケーションを作成して拡張します。このコード・パターンを完了することで、アプリケーション内で機械学習を使用して正確な金融リスク・マネジメントを実施する方法を把握できます。

Flow

  1. ユーザーが金融リスク・マネジメント・アプリケーションを使用して、金融リスク・マネジメント API を呼び出します。この API は、パブリック・クラウド (IBM Cloud) 内でホストされているセキュアな API Connect サーバー内で公開されています。
  2. 金融リスク・マネジメント API が IBM Secure Gateway サービスを介して金融リスク・マネジメント・システムを呼び出します。つまり、Secure Gateway サーバーはパブリック・クラウド内にセットアップされていて、Secure Gateway クライアントは、仮想 IBM DataPower® Gateway 内のメインフレームの前に位置するプロバイダー・クラウド内にセットアップされていることを意味します。DataPower Gateway は構成済みのアクセス制御リスト (ACL) ファイルに従って、着信リクエストを承認または拒否します。
  3. 仮想 IBM DataPower Gateway によってリクエストが承認されると、REST/JSON インターフェースを介して金融リスク・マネジメント・システム (つまり、機械学習採点サービス) が呼び出されます。予測モデルは、このシステム内にデプロイされています。このモデルは融資の承認を表すスコア (バンキング・システム・ユーザーが融資を返済できる確率) を返します。

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