概要
インタラクティブな視覚化を使用したクリックストリーム分析に興味があるとしたら、このコード・パターンはまさにうってつけです。このコード・パターンでは Scala を使用して、Jupyter Notebook 内にクリックストリーム・データを取り込み、分析します。データのフィード先として使用する IBM Db2 Event Store は、イベント駆動型のデータ処理とアナリティクスを対象に最適化されています。また、インタラクティブなチャートを作成して顧客の行動を視覚化するために、Brunel を使用します。
説明
ビジネスの成功は、顧客に関する知識に左右されます。ビジネスを成功に導くためには、顧客はどのような動機から購入にいたるのかや、顧客がなぜページから離れるのかを把握し、顧客を知る必要があります。このコード・パターンでは、IBM Db2 Event Store を使用して、小売業の Web チャネルからクリックストリーム・データを収集し、分析する方法を説明します。クリックストリーム分析を利用すれば、企業が顧客の閲覧パターンを詳しく追跡し、顧客の関心事の移り変わりをより深く把握することができます。こうして入手した洞察に基づき、販促用の特典を提示する対象を絞り込むことで、企業はあらゆる顧客にパーソナライズされたエクスペリエンスを提供できます。
サンプル・ノートブックでは IBM Db2 Event Store によるクリックストリーム分析の使用ケースをデモンストレーションするために、Scala API を使用してイベント・データを取り込み、分析します。IBM Db2 Event Store では大量のストリーミング・データを高速で取り込んでリアルタイムのアナリティクスを実行することができます。このプラットフォームを使用すると、イベント駆動型のアプリケーションで、大量のイベント・データを維持し、すべてのデータに対する Spark アナリティクスを高速化し、迅速に洞察を得ることができるようになります。
Spark SQL と Brunel 視覚化を使用したインタラクティブなチャートには、ページのヒット数と Web ページ上での滞留時間に基づく、製品ライン、製品、フィーチャーの人気度を示します。特定の顧客が示した最新の関心事と一定期間にわたる行動のビューを表示するには、その顧客の行動をドリルダウンします。
このコード・パターンを完了すると、以下の方法がわかるようになります。
- IBM Db2 Event Store Developer Edition をインストールする
- Jupyter Notebook 内で Scala を使用して Event Store にデータを取り込む
- Jupyter Notebook 内で Scala と Spark SQL を使用して Db2 Event Store に対するクエリーを実行する
- Brunel を使用して、インタラクティブなチャートでデータを視覚化する
フロー
- CSV ファイルをデータ・アセットとして追加します。
- Scala を使用して CSV ファイルに含まれるデータを Db2 Event Store に取り込む Jupyter Notebook を実行します。
- Scala と Brunel 視覚化言語を使用して Db2 Event Store 内のデータを分析する Jupyter Notebook を実行します。
手順
このパターンの詳細な手順については、README を参照してください。手順で説明する方法は以下のとおりです。
- IBM Db2 Event Store Developer Edition をインストールします。
- リポジトリーを複製します。
- CSV ファイルをデータ・アセットとして追加します。
- データを取り込む Jupyter Notebook をインポートして実行します。
- データを分析する Jupyter Notebook をインポートして実行します。
- 結果を確認します。